「大したことない」と思った私と、違う世界の基準

思考・メンタル

会計課に配属されて、3日目。

拾得物を、シュレッダーにかけてしまった。

本来、拾得物は
法律で一定期間保管しなければいけない。

今思えば、完全にやってはいけないミスやけど、
そのときの私は、そこまで深く考えていなかった。

「まあ、大したことないやろ」

そんな感覚だった。

でも、周りは違った。

一瞬で空気が変わって、
少し凍りついたような感じになったのを覚えている。

なんでそんな反応なんやろう、と思った。

自分の中では、そこまで大きな出来事じゃなかったから。

でもあとから考えると、
これは単なるミスというより、

「どの世界の基準で判断しているか」

の違いやったんやと思う。

公務員の仕事は、
ミス=信頼に直結する世界。

信頼は、たった一つの行動で生まれることもあります。
→ たった一つの行動で、信頼が生まれた話

一つのミスでも、
大きな問題になる可能性がある。

一方で、営業の仕事は、
多少のミスよりも「まず動くこと」が優先される。

あとから修正すればいい、という考え方もある。

実際、営業のときに、
大きく値段を間違えて、
かなり安く売ってしまったことがある。

そのときは、正直かなり焦って、
どうしようかと思っていた。

でも、部長の言葉はあっけなかった。

「前後で調整するから、気にしやんでいい」

その一言で終わった。

もちろん、ミスはミスやけど、
その場で全てが終わるわけではない。

あとから調整する、という前提があった。

私は、その営業の感覚のまま、
行政の世界に入ってしまっていた。

だから、ズレていた。

どっちが正しいとかではなくて、
単純に「前提が違う」。

このとき初めて、
同じ仕事でも、世界が変わると
判断基準もここまで変わるんやと実感した。

そして今は、
そのどちらの感覚も分かる。

だからこそ、
バランスを取ることが大事なんやと思う。

動くことも大事。
でも、慎重さも同じくらい大事。

どちらかだけでは、うまくいかない。

今は、この「法律で保管しなければいけないものだった」という重さも理解できるようになった。

あのときは、完全にイケイケすぎたけど、
今となっては、いい経験やったと思っている。


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