営業をしていた頃、
今でも忘れられないやり取りがあります。
電話口で、こう言われました。
「担当だせや」
当時は、女性は事務という認識が強い業界で、
そう見られることも少なくありませんでした。
電気関係の商材を扱う会社で、
周りはほとんどが男性という環境でした。
だからなのか、
最初から“担当ではない人”として扱われることも珍しくありませんでした。
そのときも同じでした。
「担当だせや」
そう言われて、私はこう返しました。
「私が担当です」
一瞬、間があって、
「……へ?」
という反応。
あの空気は、今でもはっきり覚えています。
最初は、正直舐められていたと思います。
年齢や見た目だけで判断されて、
まともに話を聞いてもらえないこともありました。
でも、そのあとです。
やり取りを重ねていくうちに、
少しずつ対応が変わっていきました。
話し方が丁寧になって、
こちらの説明もちゃんと聞いてもらえるようになっていきました。
“どう聞くか”“伝えるか”で印象が変わるのは、
別の場面でも感じています。
フォームを作りながら感じたことも書いています。
→ 「何を書けばいいか分からない」をなくすヒアリングフォームの話」
理由はいくつかあると思います。
一つは、仕事として向き合っていたことだと思います。
当時はまだできていないことも多かったですが、
とにかく一生懸命やっていました。
もう一つは、扱っていた商材の影響もあったと思います。
うちの会社でしか扱っていないものもあり、
完全に無視できる存在ではなかった。
ただ、それ以上に感じたのは、
最初にどう見られるかよりも、
そのあとどう積み重ねるかの方が大事だということでした。
信頼って、こういう小さな積み重ねでできていくものなんだと思います。
そのことについても、別の記事で書いています。
→ たった一つの行動で、信頼が生まれた話
最初は、どうしても判断されます。
若いとか、女性だとか、経験が少なそうだとか。
でも、その印象は意外と変わります。
むしろ、一度下に見られている分、
ちゃんとやれば印象がひっくり返る。
最近、発信をしていて、
少し似た感覚があります。
最初は様子見だった反応が、
少しずつ変わってきているような気がする。
あのときと同じように、
積み重ねた分だけ見方が変わっていくのかもしれません。
最初の印象は、コントロールできません。
でも、そのあとの積み重ねは、
自分で作ることができます。
そう思えるようになったのは、
あの「へ?」の一瞬があったからかもしれません。

