「そこに書いてあるやろ」と言われていた側の話

考え方

前に警察事務の仕事をしていたとき、
会計課にいたこともあって、
文書が難しく感じることがよくありました。

そのとき、先輩によく言われていたのが

「そこに書いてあるやろ」

という言葉です。


先輩は文章を読むことに慣れていて、
スッと理解できる方でした。

一方で私は、
お役所の文書に触れる機会もほとんどなく、
正直、どこをどう読めばいいのかも分かっていませんでした。

書いてあるのに、分からない。
そんな感覚でした。


どこを見ればいいのか分からない。
何が重要なのか分からない。
言葉の意味はなんとなく分かるけど、
全体として理解できない。

今思うと、
読めなかったというより、
“読み方が分からなかった”のだと思います。

こうした「説明すればするほど分かりにくくなる」ことについては、
こちらでも書いています。
→ 説明を足すほど、伝わらなくなることがある


そしてその後、
自分が先輩の立場になったときの話です。

後輩がミスをして、
何回も「すみません」と謝ってきたことがありました。

でも正直、全然怒っていませんでした。
1年目のミスなんて普通ですし、
気にするほどのことでもなかったからです。


ただ、その後輩はずっと申し訳なさそうでした。

おそらく、周りに厳しい先輩が多かったこともあって、
「怒られる前提」で来ていたのだと思います。


この2つの経験から思ったのは、

人は「分からない」ときも、
「ミスした」ときも、

それだけで、すでに少し萎縮している、ということです。


自分自身、理解できずに困ることが多かったからこそ、
相手に伝わるように話すことや、
途中でちゃんと分かってもらえているかを確認することを意識しています。


行政書士としても、

「こんなこと聞いていいのかな」
「怒られへんかな」

行政からの文書に不安を感じる方へ向けて、
こちらでも書いています。
→ 行政通知は怖くない

そう思っている人ほど、
安心して相談してもらえるようにしたいと思っています。


文章は、書いてあるだけでは意味がなくて、
伝わって初めて意味がある。

昔の自分みたいに、
“書いてあるのに分からない”と感じている人のために、

これからも言葉を選んでいきたいと思います。


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