味で勝負していない喫茶店が残る理由

思考・メンタル

ニューコークの話を思い出した日

最近、何十年も続く老舗の喫茶店に行ってみた。

スパゲッティを頼んだが、麺はやわらかく、味もしょっぱくて、正直おいしいとは思えなかった。

それでも店内には、70代以上と思われるお客さんがたくさんいた。

人気の店らしい。

気になって行ってみたけれど、私には良さがよく分からなかった。

その喫茶店の話をすると、母が言った。

若い頃、この店でお見合いをしたことがある、と。

昔は少し高級な雰囲気の店だったらしい。

その頃を知っている人にとっては、ただの喫茶店ではないのかもしれない。

飲食店なのに、味で勝負していないように見えた。

それでも人が来る。

そこで思い出したのが、ニューコークの話だった。

コカ・コーラは味を改良した新しい商品を出したが、強い反発が起きた。

味は良くなったはずなのに、人は離れた。

求められていたのは味ではなく、これまでの記憶や意味だったと言われている。

人は機能だけで選ばない。

その場所にある時間や、安心感や、自分の思い出ごと選んでいる。

だから外から見ると不思議でも、続く店がある。

どこに価値を置くかは、人によって違う。

行政書士の仕事も、少し似ている気がする。

正確さや知識は前提として必要だが、実際に相談するとき、人が見ているのはそこだけではない。

話していいか。
分かってもらえそうか。
この人に頼んで大丈夫か。

そういう感覚で選ばれることも多い。

味だけでは残らない店がある。

正しさだけでは選ばれない仕事がある。

ニューコークの話を思い出したのは、そんなことを考えたからかもしれない。

マーケティングは奥深い。

行政書士に相談すること自体のハードルについては、以前こんなことも書きました。

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